要  旨

周知するように、中島敦は儒学世家に生まれ育った。彼の作品に作者の豊かな古典教養と卓越した知性の輝きが感じられ、高い芸術性を示している。日本文学を学ぶ生徒達は中島に必ず知っていると思われる。中島敦の集大成の作それに遺作として『李陵』は従来、中島文学の研究者に注目している。『李陵』についての研究も数多いが、今まで『李陵』における中国文化の研究は十分行われたとは言えない。出典と作品と比較する論文は漢学の研究一類とは言えると考えられるが、現有の此類の研究は大体作品人物の性格と運命、それに作者の思想を中心に論じたものである。作品における、純粋、詳細な中国文化の表現についての研究は少ない。だから、本文は『李陵』における中国文化の表現と影響を分析してみたいと思う。

关键词：中島敦；『李陵』； 中国文化の表現；中国文化の影響

目　録

要  旨

一、はじめに

　1、中島敦と『李陵』１

　2、先行研究１

　3、本稿の目的と方法２

二、『李陵』における中国文化

　　1、原典と『李陵』の比較３

　　2、儒家思想

　（1）儒家思想とは４

　（2）儒家思想の表現４

　　3、道家思想

　（1）道家思想とは６

　（2）道家思想の表現６

三、中国文化の影響７

【結論】８

【参考文献】９